新しいパソコンに買い換える場合、やっておくべき事前の準備と設定

 今使っているパソコンは、10年ほど前に購入したものです。最近調子が悪く、画面が揺れるなどの不具合が起こり、そろそろ寿命を迎えたようなので、新しいパソコンを購入することにしました。

 そこで問題となるのが、現在のパソコンから新しいパソコンへのデータや設定の引っ越し作業です。

 パソコン内に保存しているデータだけでなく、セキュリティソフトやPhotoshopなどの有料ソフトウエアの認証変更手続きもあります。

 パソコンが届くまでの間に、できることを事前にやっておくと、新しいパソコンへの移行がスムーズにできます。

 引っ越しソフトなどのツールもありますが、現在使っている古い設定を引っ越し先に持ち込むのには抵抗があります。ワームがうようよいるかも知れません。

 パソコンデータの断捨離を行いたいので、すべて手作業で行うことにします。

購入したパソコンの仕様

 購入したパソコンの仕様は、Windows10 Home、Office2019付き、CPU: Intel CORE i7、メモリ:8GB、HDD: 1TB、SSD:128GB、DVDスーパーマルチドライブ。価格は、送料・税込みで,107,580円でした。

 この仕様は、現在使っているパソコンとあまり変わらないのですが、CPUの世代が違うし、SSDなので高速が期待できると思いこの機種にしました。しかし、安い! 10年前には20万円くらいで購入したのに。

 今回、あえてWindows10を購入。Windows11の不具合が怖いし、11で使えなくなるソフトについての情報はほぼ皆無なので、怖くてWindows11搭載モデルは買えません。1年後くらいにアップグレードしたいと思います。

現在使っているパソコンデータをHDDにコピー

 管理人が使っているバックアップ用の外付けHDDは2.5TBのものなので、現在使っているパソコンのデータはすべて入ります。

 ところで、このHDDにはバックアップ用として、これまでにたくさんのファイルが保存されており、現在使っているパソコンにあるデータ、ないデータも混在して保存されています。

 いつかはやろうと思っていた重複ファイルの問題です。

バックアップ用HDDの掃除(重複ファイルの削除)

 重複ファイルの抽出は、『FileMany -重複ファイル検索削除-』というフリーソフトを使います。とても高速で、これまで使ってきて、誤検出したことは一度もありません。とても信頼できるソフトです。

  『FileMany』は高速ですが、数万もあるファイルの重複検出には時間もかかるし、そもそも、検出結果の処理が問題となります。たくさんの重複ファイルが検出されても、それを一度にすべて処理するのは難しい。

 やはり、動画や画像など拡張子で分けて重複ファイルの検出を行った方が効率的です。

パソコンからバックアップ用HDDへのコピー

 パソコンのデータをHDDにコピーする場合、通常の方法では時間がかかりすぎます。数万(数十万)ものファイルをコピーする時は、専用のソフトを使います。単純な作業なのですが、数が多いと途中でフリーズしたり、思わぬエラーが発生します。コピー途中でエラーが発生するととてもめんどくさいことになります。どこまでコピーできたのかがわからない、あるいは、壊れたファイルがあるかも知れません。

 このため、高速コピーができる『FastCopy』というフリーソフトを使った方がよいでしょう。

実際の作業

 パソコンが古いし、ずっと調子が悪いので、新しいパソコンを買おうと思っていたので、データ移行の準備を進めていました。

 実際の作業としては、こまめに重複ファイルを削除したり、移動すべきファイルを特定のフォルダに集める作業です。

 古いパソコンの設定をどこまで新しいパソコンに持ち込むのかが問題となります。せっかく新しいパソコンを使うのですから、以前の設定にあまりこだわらない方がよいでしょう。古いパソコンに長年ため込んだゴミまで新しいパソコンに持ち込んだら元も子もない。

 安易に引っ越しツールなど使わずに地道に設定した方がよさそうです。

パソコンが届きました。早速、初期設定

 今回の初期設定作業は、特にトラブルもなく、すんなり終わりました。Cortanaの指示通りなので、ここに記載する必要もないでしょう。

 いよいよデータの移し替えです。

 管理人は、IMEはATOKを使っているため、まずは、これからインストールします。さらに、ファイラーは骨董品のような『SeeZ』を使っているので、これも真っ先にコピーします。

 次に 『FastCopy』 を使って、データを新しいPCに移します。 ここでトラブル発生!

 容量が足りません、と表示されます。

 このPCは、CドライブがSSD:128GB、DドライブがHDD: 1TBとなっていました。Cドライブにデータをコピーしたために容量不足になったようです。さらに問題が。Microsoft OneNoteにクラウド用のコピーが作られるため、移行したデータが二倍になるという問題です。

 Cドライブにはなるべくデータを置かないことにする必要があるため、OneNoteを停止し、データを削除。さらに、Dドライブにすべてのデータを移し替えました。

パソコンの様々な設定とソフトウエアの設定

OFFICEをアクティベート

 今回のモデルは、OFFICE・プレインストール版なので、最初にOFFICEをアクティベートします。

 [スタート] ⇒ [Word]などoffice製品を選択、起動し、プロダクトキーを入力します。これで、すべてのOffice製品が使えるようになります。

Photoshopを新しいパソコンに移行する方法

 昔のCSシリーズでは、古いPCのPhotoshopの認証を解除してからでないと新しいPCにインストールできない、と思っていたのですが、CCシリーズは古いPCの認証解除は不要です。

 同じアカウントで3台までインストールできるようです。

 楽になったといえるのですが、その分、AdobeのソフトがPC起動時から常駐し、監視しています。

 新しいパソコンからCreative Cloudにアクセスしてログイン。あとは、Photoshopをインストールするだけです。

 あっけなくインストールが完了しました。

  新しいPCだとPhotoshopの起動が恐ろしく速い! これにはビックリです。

セキュリティソフト「ESETセキュリティ」を新しいパソコンに移行する手続き

 実は、これが最初にやるべきことです。

 契約先のリンクでESETセキュリティをダウンロードして、認証コードを入力するだけで使えるようになりました。

今回の設定で戸惑ったこと

 今回の新しいパソコンの設定は、特に支障となるようなことはなかったと思います。CORTANAの指示通りに作業を進めて設定完了、という感じでした。

 今回、新パソコンの設定がスムーズにいった理由は、古いパソコンが生きていたからです。2台のパソコンを開いて作業ができたため、設定作業は楽勝でした。もし、古いパソコンが死んでいると、ネットの接続暗証キーがわからないという初歩的な部分でつまずきます。それをメモしたファイルを開けないからです。

新しいパソコンを使ってみて設定変更したこと

 新しいPCで最初から気になっていたのが「フォント」が変! ということでした。さらに、表示される文字が小さくて見にくい。

 実は、これはディスプレイの解像度の影響のようです。

 古いPCのディスプレイは、1366 x 768。これに対し新しいPCは1920 x 1080。この違いから表示が違って見えるようです。

ディスプレイの表示を大きくし、操作画面の文字も大きくする設定

 だんだん説明するのがめんどくさくなったので、要点のみ書きます。

 [スタート] ⇒ [設定] ⇒ [システム]
 [スタート] ⇒ [設定] ⇒ [簡単操作]

 の二カ所で変更します。やり方は開いてみればわかるので省略。

ブラウザの環境を復元する

 管理人がメインで使っているブラウザはFirefoxです。

 古いPCのFirefoxのメニューバーの[履歴] ⇒ [すべての履歴を表示]

 [インポートとバックアップ] ⇒ [HTMLとしてエクスポート] ⇒ 名前をつけて保存

 このファイルを新しいPCにコピーし、同様の手順で、[HTMLからインポート]

 これで、ブックマークが復元されます。ただし、「ブックマークツールバー」は通常のブックマークとして復元されるため、これを 「ブックマークツールバー」 に移動する必要があります。

 Firefoxアドオンは別途、個別にインストールします。

Firefoxでリンクをクリックして開く新規タブをアクティブにしない方法

 リンクを次々に別タブで開いていく場合、新規タブがアクティブになると困ります。現在のタブにとどまりながらリンクを次々開いていきたい。

アドレスバーに about:config と入力

警告が出るので、「危険性を承知の上で使用する」をクリック。

検索窓に「browser.tabs.loadDivertedInBackground」と打ち込む。

検索結果の右端のアイコン 両矢印 をクリック。

値が「false」から「true」に変わればOK

タスクバーに「デスクトップを表示」ボタンを設定

 簡単にデスクトップを表示できると便利です。昔のWindowsに専用のボタンがありました。これがいつの頃からかなくなったため、独自に作ってタスクバー左の元あった位置に設定していたのですが、やはりこれがないととても不便。Windows10のタスクバー右端にあるものなど使うことはありません。

 このボタンも復元します。この方法は「なんでも保管庫2」過去記事をご覧ください。

画面キャプチャソフトでキャプチャするとき画面が拡大表示される問題の解消

 この問題の解決方法は、過去記事『画面をキャプチャするなら「SETUNA2」がおすすめ』参照。

SETUNAの設定

SETUNAのアイコンを右クリック ⇒  [オプション]

このデータもHDDにコピーしておくべきだった

 実際、新しいPCで作業をしてみて、感じたこと。

 EXCELを使ってみて感じたのが、「アドインがない!」ということ。アドインをコピーするのを忘れていました。

 画面キャプチャソフト「SETUNA」に設定にも苦労しました。古いPCのSETUNAの設定を確認しながら作業しました。

 

現在のところ、七割くらい設定の復元が完了したと思います。あともう少し。

 アイキャッチ画像について

今回、唐突に出てきた冒頭のアイキャッチ画像。

 これの高画質版を公開します。

 第二次世界大戦の末期、ベルリンでサンマを盗んだ猫ちゃんがゲシュタポに包囲され、窮地に陥っている画像です。