時短料理で家計も助かる週間献立表をExcelで作ってみた|食べたい料理を選ぶだけ

目から鱗の時短料理の秘密

先日、2020年8月14日、フジテレビの【ウワサのお客さま】という番組で、超高速節約主婦くぅちゃんについて紹介していました。なんと、1時間で16品という、あり得ない品数の料理を作ってしまうという超高速節約主婦です。

この番組を観て目から鱗だったのが、料理にかかる時間、買い物に要する時間、食費、食材ロス、燃料費、その全てが軽減できる方法であると紹介されていたこと。

「くぅちゃん」は、現役の看護師のようです。働きながらの家事をいかに効率的に行うかに着目されたようです。

時短調理だけれど、決して「手抜き」ではない。そこが凄いところ。

この番組を観て、管理人が共感したのは以下の点です。

  1. 毎日献立を考えるのは、とても大変だし、献立に悩む時間がもったいない。
  2. 毎日献立を考える方法では、食材ロス、調理時間ロスがどうしても発生してしまう。
  3. それを解決する方法が、1週間の献立表を作ること。これにより、作り置きすることができ、一度にまとめて調理することで、食材ロスを削減し、調理時間を大幅に短縮、これにより、ガス代など光熱費を大幅に削減できる。

番組を観た人の多くが同じように思ったと思います。

では、それを実戦するのか。

管理人が想像するに、多くの人が共感を覚えた方法であるにも関わらず、それを実戦する人はほとんどいないのではないかと思います。

良いことばかりなのにこの方法を実戦できない理由とは

管理人は、よく料理を作るので分かるのですが、1週間の献立表を作ろうと思っても、現実にはとても難しい。

たとえば、1週間の献立表では、今日は「すき焼き」の予定だったけど、気温が上昇して、冷たくさっぱりした料理を食べたい、という場合、役に立たなくなります。そんなことはざらに起きます。だから、1週間の献立表を作るのはとても難しい。

老人ホームや学校給食なら1週間の献立表が有効でしょうが、毎日同じ時間に同じ人に同じ量を提供する。それは、老人や生徒の場合にあてはまる献立でしょう。猛暑の中、満員電車でへとへとになって帰ってきたご主人を、「今日は献立表では鍋料理」などと平気で宣言する人にはなりたくないもの。

これでは献立表を使っているのではなく、献立表に使われている状況です。

結局は、「何を食べたいか」がすべて

食費、光熱費、調理時間のことを考えると、1週間の献立表づくりが重要であることは間違いありません。しかし、それに縛られるのは本末転倒のように思います。

日々の献立を考える上で最も重要なことは、「何を食べたいのか」ということです。白いご飯なのか、寿司なのか、めん類なのか、天ぷらなのか。

「1週間の献立表」を作成するとき、最初に「何を食べたいか」を考え献立を作り、それが簡単に入れ替えできると便利です。

「1週間の献立表」づくりを妨げる原因のひとつが、 献立のアイディアが浮かばないこと。  献立表を作ろうと思っても、献立が頭に浮かばない。だから、「1週間の献立表」づくりがおっくうになる。日々の献立に苦労しているのに、それを一週間分も作るとなると腰が引けてしまいます。

これが献立表づくりをやめてしまう最大の要因のように思います。

エクセルで「1週間の献立表」が作れないか

以上のような問題意識を管理人は持っています。

ネットで「1週間の献立表」を作るエクセルシートを探すと、たくさんヒットします。しかし、どれひとつ使い物にならない。

料理もしたことのない人が、ニーズもわからずエクセルが得意と言うだけで作っているソフトのようです。ネット上の情報を膨大な時間をかけて調べましたが、まともなソフトは皆無です。

そこで、自分で作ってみることにしました。

実際使える「1週間の献立表」とは

管理人は、最初、レシピの登録も想定し、さまざまな方法を考えました。しかし、どの方法も使えない。現実のニーズに合わないのです。

ネットでよく見かけるのが、献立のカロリー計算、栄養素の計算ソフト。

管理人も、最初、このような分野も考えてみたのですが、この機能を取り入れても誰も使わない、と思い直しました。そもそも、食品の栄養素は季節により大きく異なります。文科省の「日本食品標準成分表」を使うことになるのですが、これって、本当に意味があるの? と思ってしまいます。

病人食を作っている人には、気休め程度には使えるかも知れませんが、そもそも、「日本食品標準成分表」は改訂されるし、これをソフトに組み込むと、改訂されたときに困ります。成分分析値はその食材を何月に調べたものなのでしょうか?

こんなデータを使ったソフトはとても怪しい。生鮮食材は旬が最も大事です。もっとも栄養素があるのが旬の食材。現代では一年中入手可能な野菜も、旬の時期のものが美味しく栄養価も高い。

管理人は、文科省が公表しているデータを金科玉条のごとく敬う考えは、毛頭ありません。さらに、何で文科省なんだ?という疑問もあります。厚労省か農水省の仕事のように思います。専門外の役所である文科省が担当している時点で、現実の成分とはかけ離れたものであると考えるのが妥当です。

週間献立表を作成するにあたり、最も重要なことは、献立をリストから選べることです。それもプルダウンメニューのような形式は不適当。問題外です。

視覚的に、メニューの一覧の中から、食べたいものをチョイスする。この機能が絶対に必要と感じました。

実は、この考えに至るには、プルダウンメニューやユーザーフォームなど、様々な方法を試してみましたが、「違う!」、と感じました。そんなツールは誰も使わない。

主婦が求めているのは、「今日は何を食べたいか」という献立づくりの大原則が満足できるものです。そして、それにより、献立が決まっていきます。

たとえば、主食は「蕎麦」にしたいと考えた場合、付け合わせは何にするかで悩みます。蕎麦にあう付け合わせのメニューはとても限られているからです。

さらに、メニュー一覧は、自由に追加、削除ができなければ意味がありません。どこかの料理本のメニューを載せても自分が作れるとは限らないし、メニュー名を観てもどんな料理なのかイメージできないのではリストに載せる意味がない。

1週間献立表を簡単に作成するエクセルシート

以上の分析を踏まえ、実際に作ってみました。

バージョン1として公開します。実際に使ってみて、不具合が生じたときは随時改訂版を公開します。

スクリーンショットはこんな感じです。

「料理選択」シートで、料理一覧表の中から食べたい料理のセルをダブルクリックして選んでいきます(セルが緑色に反転)。1食分の献立です。

選び終わったら、「今日の献立登録」ボタンをクリック。「今日の献立」シートが開きます。そこには、先ほど選んだ料理が献立リストとして表示されています。主食・汁物・おかずの順に表示されます。

この献立を1週間のうち、何曜日に登録するか。曜日別の登録ボタンで登録します。1食分を登録し終えたら、再び「料理選択」シートに戻り、次の献立を考えます。

一見、めんどくさそうに見えますが、作業はとても簡単。サクサクと献立表が完成します。毎日、献立を考えるのに悩んでいたのが嘘のようです。

作られた1週間献立表は、ただのエクセルシートの表です。式も入っていません。自由に加工してお使い下さい。印刷すると、まとめ買いの際に便利でしょう。

献立が簡単に作れる理由は、献立リストと項目の配置順番にあります。管理人としては、このリストが最も使いやすい。

「料理選択」シートの料理リストは、追加・削除がいつでも自由にできます。新しいレシピを知ったときなど、いつでも追加できます。また、週間献立表も同様です。シートの中で、コピーペして、献立を入れ替えることもできます。

このようなことが可能なのは、シート上のセルには式が書き込まれていないから。つまり、制約がありません。

Excelブックを開くと、メニューバーやリボンが非表示になっています。これにより閲覧画面が広くなります。献立表作りに、リボンもメニューバーも不要です。作業スペースが狭くなるので、非表示にしました。リボンを表示させたいときは、「リボンの表示/非表示」ボタンをクリックすると表示できます。再度押すと非表示になります。

料理をダブルクリックして選択するとセルが緑色に反転します。この緑色のセルの値を抽出して献立リストを作成しています。着色を解除するには、再度ダブルクリックしてください。着色を全て解除するには、[着色全消去]ボタンを押します。

作成した献立表を全て消去したいときは、[献立表クリア]ボタンを押します。

エクセルブックのダウンロード

ダウンロードはこちらから。 マクロ付きエクセルブック です。

ファイル名: 料理献立LAST-202103-1.xlsm

ダウンロードリンク: こちらからDL

ダウンロードパスワード: cesar2020

2020/8/21 ver.1.0 公開
2020/9/01 ver.1-1 公開
2020/9/13 Ver.1.2 公開 印刷用シートを作りました。
2021/3/12 ver.1.3 公開 料理選択に志麻さんのレシピを追加

このエクセルシートは自分用に作成したものです。実際に使ってみて、不便に感じた部分を改良していきたいと思います。

最初は、献立からレシピを表示する機能も考えたのですが、そんなものは必要ないし、その機能を付けても誰も使わないことに気づきました。レシピの登録が面倒だからです。どんな方法を採ってもレシピの登録作業は軽減できません。

レシピ登録ソフトは、別に作る必要があります。しかし、苦労してレシピを登録しても使わない。ネットで調べる方が手っ取り早いからです。必要なのは、そのレシピへのリンクのみ。

使い勝手の良いソフトは、やはりシンプルなもの。余計な機能はいらない。作っていてそう感じました。

利用上の注意点

基本的に式を使っておらず、マクロだけで動くので、シート上のセルはコピーペ可能です。

最初の料理選択の表も、自分の好きなように変更可能です。

ただ、セル「O2」の緑色のセルは、絶対に削除してはいけません。ここで色を指定して、この色のセルを抽出しています。もし、不具合が発生したときは、このセルが何らかの原因で削除されてしまった可能性があります。

セルをダブルクリックしても緑色にならないことがあります。原因は、セルの縁をクリックしたため、認識できなかったからです。セルの中央をクリックすると正しく機能します。

動画も作ってみました。こんな感じです。

伝説の家政婦志麻さんのレシピも「料理選択」シートに入れました。さらに、クッキングプロで作れる料理も加わったので、料理選択シートが充実しました。


最近料理にはまってしまって、料理レシピ紹介サイトを作りました。

内容は、管理人が海外赴任中に覚えた外国料理のレシピ、テレビで知った話題のレシピ、ネットで話題のレシピなどを紹介しています。よろしかったら、訪問してみて下さい。またまだ記事数は少ないですが。

役立つレシピ