オリンピックはクラスターの発生報告がない満員電車で観戦?感染?

新型コロナウイルスに関する七不思議を考えてみました。

この伝染病が発生してから1年半以上経つのに、管理人の疑問に答える回答を見たことがありません。

たぶん、普通の日本国民は、管理人の疑問点について同調して頂けると思います。一部の人たちは、何ら出典を示すことなく、持論を展開するのでしょう。それでは管理人は納得できません。

管理人が選んだ七不思議とは、いくら考えても理由が分からないものです。

もちろん、「こうだろうなぁ」と推測することはできますが、「こういう理由だったのか」と納得できる説明を、少なくとも管理人は見たことがありません。

メディアが決して報じない「新型コロナウイルスに関する七不思議」です。

新型コロナウイルスに関する七不思議

管理人が考え選んだ「新型コロナウイルスに関する七不思議」は以下のものです。

1.岩手の感染者ゼロのなぞ

3カ月半の間、全国で唯一「感染者ゼロ」だった岩手県。7月29日に陽性が初めて確認されました。

この疑問について、以前書いた記事(「なぜ岩手県で新型コロナウイルス感染者が未だにゼロなのか」)では、保健所管轄で見れば、そんな地域はたくさんあり決して珍しくはないこと。集計を県単位で発表することから見えてくる統計上の集計方法の問題、と指摘しました。

2.インフルエンザ消滅

毎年恒例になっているインフルエンザ感染者。それがほぼ消滅したようです。

インフルエンザの激減の原因はウイルス干渉という説もありますが、どうでしょうか。

面白いのが厚生労働省のHPに掲載されている情報です。

これをよく見るとおかしなことに気づきます。えっ、分からない! いつのデータを使っているのかということです。こんな古いデータしかない筈はありません。国民の健康を司る省庁が、こんな古いデータを提示していることに違和感を覚えます。

そこで調べてみます。

その結果がこれ。

このデータは、人口動態統計の「第7表 死因簡単分類別にみた性別死亡数・死亡率(人口10万対」に載っています。令和元年(2019)人口動態統計(確定数)は2週間ほど前に公表されたものです。

厚生労働省のHPと上の表とでは、受ける印象がまったく違いますね。仕事をさぼって古い情報を使うと、意図的な何かが隠されているのではないかと勘ぐられても仕方ありません。

実際には、「インフルエンザ超過死亡」という概念が用いられます。インフルエンザが原因で死亡した場合と、何らかの基礎疾患があり、インフルエンザ罹患により基礎疾患が悪化することによって間接に死亡するケースです。この二つを合わせたものが「インフルエンザ超過死亡」とされ、インフルエンザの規模を示す指標に使われているようです。

しかし、そんなデータは存在するはずもなく、結局は確率推定式から導き出されるようです。

3.通勤客で混み合う駅・通勤電車での感染事例ゼロのなぞ

たぶん、感染経路不明者の多くは、これが原因だと思うのですが、それを追求しようとは誰もしません。管理人が担当者だとしたら、感染経路不明者の感染源の究明に全力を注ぎます。

メディアはこの問題に決して触れません。クラスターが発生した飲食店は徹底的に叩くくせにです。

感染経路不明者の感染源特定がなぜできないのか。それは、担当の公務員がそんな仕事をやったことがないからです。プライバシーに関わる内容のため、そのような聞き取り調査をするだけのスキルが担当公務員にはありません。

だから、「感染経路不明者」という最も重要な問題が放置されています。メディアはそれを決して報道しません。自分たちにとって都合が悪いからです。

変に報道すると、その後の取材活動が制限されてしまう。結局、感染者の大多数を占める「感染経路不明者」の存在は決して報道されず、ほんの数人の感染者が発生したことで「クラスター発生!」と報道するのが、現在のメディアの報道姿勢です。

4.パチンコ店でのクラスター発生事例を聞いたことがない

パチンコ店について、さまざまな分野から攻撃してきたメディアですが、パチンコ店でのクラスター発生事例を聞いたことがありません。もし、クラスターが発生すれば、真っ先に報じるメディアが沈黙しています。実際に発生していないと考えられます。

パチンコ店は、(喫煙対策で)もともと強力な換気能力を備えている上に、(喫煙者対策で)個々のパチンコ台はプラスチック板で仕切られた構造になっています。さらに、パチンコをしながら大声で会話する人はほとんどいません。三密の条件に当てはまらないようです。

5.中国で新型コロナウイルスを公表した医師の1人は、その危険性を熟知し、さらに眼科医なのに、なぜこの病気で亡くなったのか

実はこれがまったく分からない謎です。なぜ眼科医なのに感染したのか。日本の医療関係にとっても最大の謎でしょう。

6.テレビに出てくる専門家は聞いたことのない大学の特任教授ばかりが目立つのはなぜ

新型コロナウイルスの報道を観て感じたのが、聞いたことのない大学の先生ばかりがテレビに登場するということでした。さらに、その肩書きが、「特任教授」。判で押したようにみな同じなのが笑えます。

「特任教授」ではなく、普通の教授はなぜテレビに出ないのか。聞いたこともない大学ではなく、有名大学の教授はなぜテレビに出ないのか。

疑問に感じたことはありませんか。

7.以上の謎(疑問)について、なぜ、どのメディアも報道しないのか

七不思議の最後は、このようなとてもシンプルな疑問を問題視するメディアがなぜいないのか、ということです。

有名大学の教授の見解はどうなのだろう?

聞いたことのない大学の、さらに、聞いたことのない「特任教授」のコメントがメディアに溢れています。これって、どう考えてもおかしいと感じます。

ここで疑問に感じるのは、有名大学の普通の教授の見解です。

ところが、そのような情報は、ネット上ではほとんど見かけません。たぶん、見解を公表するだけの根拠ある情報や研究データを持っていないのでしょう。

そこで、またまた疑問が生じます。テレビなどで発言している専門家って、誰?

満員電車でクラスターが発生しない理由

誰もが疑問に感じることの一つに、なぜ、満員電車に乗っている人の感染事例が報告されていないのか、ということがあります。

このテーマで書かれている記事を見かけました。しかし、タイトル倒れで中身が空っぽの記事でした。

『ちなみに日本国内の満員の通勤電車などを指して「3密なのになぜクラスターが起きないのでしょうか?」と疑問を寄せられることがありますが、これはおそらく電車内で皆さんがあまりしゃべらないからだと思います。

クラスターが発生しているケースの多くは、合唱している、カラオケをしているとなど大声を出しているところです。これに加えて最近は電車内でも多くの乗客がマスクを着用し、換気されていることも影響していると思われます。』
出典:「新型コロナ、日本の満員電車で「クラスター」が起きない「意外なワケ」」 2020年11月30日、現代ビジネス

「現代ビジネス」が発信した情報が、結局この程度なのが悲しい。本当に中身のない記事です。タイトル倒れの見本のような記事です。この記事を書いたライターは恥ずかしくてどうしようと悩んでいることでしょう。

問題なのは、外国の事例を作為的に用いていること。なぜ、日本の事例だけで現象を説明できないのか。感染拡大の初期段階では、情報が限定的であることから、このような主張はやむを得なかったと思われます。しかし、その手法がいつまでも通用すると思ったら大まちがいです。国内の事例をつぶさに収集・分析して意見を述べているのではなく、ネットで見つけた外国の事例を並べているだけ。

主張を裏付ける根拠が海外の事例の寄せ集め。台湾、米国、ドイツ、などなど。いったい日本の事例はどこにあるの。なぜ、何の前提条件もなく外国の事例を使うのか。

これがお手軽記事の特徴です。出典を提示する際の文章構成思想もないようです。専門家が言ったこととして文章を書いていますが、どう書くかはライターの責任です。

「三密の回避」の不思議

「三密」とは、密集、密接、密閉の状態を指します。

では、その反対語「非三密」とは何でしょうか。それは、散在、隔たり、開放の状態になります。

この状態を言い換えると、野外など開放的な空間で、人と人との距離が一定程度離れ、かつ、そこにいる人の数が少ないこと、と言えそうです。

しかし、こんなことは、現在では当たり前のこと。新型コロナウイルス対策の中心となっている考え方です。

上記の記事では、「二次感染を起こしている2割の人が置かれていた環境が(1)換気が悪い密閉空間(2)多数が集まる密集場所(3)間近で発声や会話をする密接場面、という3つの「密」が重なるケースでした。このためこの環境を避けることが非常に重要になると強調されています。

クラスターが発生しているケースの多くは、合唱している、カラオケをしているとなど大声を出しているところです。これに加えて最近は電車内でも多くの乗客がマスクを着用し、換気されていることも影響していると思われます。」と書かれています。

しかし、この専門家の発言は、単なる感想文に過ぎません。もし、この専門家の分析が正しいとするのなら、「話をせず、換気されている環境では、満員電車の密集・密接は感染の要件にはならない、ということになります。

すると、現在行われている感染防止対策がピント外れとなります。

人と人との間隔を2メートル開ける、など不要ということです。それは、満員電車でクラスターが発生していないことが証明しています。

さらに、屋外では、換気の必要もありません。つまり、屋外競技場や遊園地で入場制限をする必要はないことになります。制限するのは、大声で会話しないこと。これだけです。

通勤電車でクラスターが発生していないのであれば、このように考えるのは筋が通っていると思います。

感染経路不明者の感染源は本当は通勤電車なのでは?

感染経路不明者と通勤電車との因果関係は不明です。そもそもそれを調べる手段がありません。これを調べるのを困難にしている理由の一つに、コロナウイルス発症者の聞き取りが正しいのか、という問題があります。

発症までの行動をすべて答えることのできる人はとても限られているでしょう。管理人は昨日の夕食に何を食べたのかでさえ覚えていないのに、どこで感染したのか、それまでの行動履歴を聞かれても困ります。

・・・と、諦めてします。これこそが問題の根源でしょう。これを諦めずに調べ上げる。つまり、感染経路不明者の感染源を不明として放置するのではなく、人海戦術を用いても特定していく、という取り組みが必要なように感じます。

それにより、消去法により通勤電車での感染が疑われるという結果になる可能性もあります。

コレラやO157の教訓が活かされていないのでは?

近年でコレラが発生したとして大騒ぎになったのが池之端文化センター​のコレラ騒動。そして、堺市の「O157事件」が記憶に残ります。

結局は、両者ともに原因が分からなかったと記憶しています。「O157事件」ではカイワレが疑われ、それにより生産業者である羽曳野の南野農園が(マスコミ主導の)風評被害を受けることになりました。最高裁まで争われた裁判では南野農園が勝訴しています。カイワレはO157の原因ではなかったのです。

池之端文化センターのコレラ騒動も結局は原因が分からなかったと記憶しています。

池之端文化センターのコレラ騒動を知っている方はあまりいないと思いますが、O157の原因がカイワレ説というメディアの報道を今も信じている人も多いと思います。

南野農園のカイワレからは、O157は一切検出されなかったのです。これは保健所の大失態。そして、偽情報を垂れ流したメディアの責任が最も追及されるべき事案でした。

時は移り、今は令和の時代です。上で揚げた二つの事例に対し、保健所の体制はどのように改善されたのでしょうか。

たぶん、彼らが「改善された」と主張するポイントと管理人の抱く「問題点」とでは大きな隔たりがあるように感じます。

その最たる事例が「感染経路不明者」についての「感染経路特定」のための努力! たぶん、何もやっていないと推測できます。少ない人員で忙しく働いていることと、本来やるべきことをやっていないこととはまったく別の次元です。

組織の能力・機構上できないのなら、できるふりをせずに、現在の体制ではできないと諸手を挙げるのが正しい選択のように感じます。

その理由は、問題の所在が見えなくなるからです。