新型コロナウイルス報道|国民が知りたいことを何も報道しない不思議

 新型コロナウイルスに関するニュースが巷にあふれかえっています。もう、ネット上の記事は見るのも嫌! これって機械で生成した記事? と思えるような同じ内容の記事ばかり。

 本日の感染者数○○人。○曜日としては過去最大。○○でクラスター発生と認定。空き病床率は○○%。

 こんな情報は、公的機関のホームページに書かれていることで、ワザワザ報道機関が報じるような中身ではありません。

 これでは前日の記事の中身と同じになることから、どこかのSNSの投稿を出典も示さずに引用して、極端なコメントを掲載。読者にはそのようなコメントがそもそもあるのかさえ出典が示されていないため確認できません。

 これは絶対にやってはいけない行為です。これを自社で容認する記事を書くのなら、その会社のコンテンツはすべてフェイクと断定されます。

 そんなことは当たり前。出典も示さず、SNSではこう言っているというニセ記事を垂れ流すことができるのであれば、世論誘導など簡単にできてしまう。

 ネット配信ニュースの多くは、ライターが10分程度が書いているのではないでしょうか。

 なぜ、そう感じるかというと、あまりにも中身がない、情報を調べた痕跡が感じられない、お手軽SNSコメントの引用で大衆の意見に寄り添っているポーズをする、というワンパターンの記事ばかりだからです。

 あなたは新型コロナウイルスについて、どの程度理解していますか。知りたい情報はネットやテレビから得られていますか?

 これだけたくさんの情報があるのに、肝心の情報がスッポリ抜け落ちている。そう感じたのでこの記事を書くことにします。

クラスターという言葉の弊害

 新型コロナウイルス感染拡大まで日本国民のほとんどが知らなかったワードが「クラスター」でしょう。

 現在では、国民の誰もが知っているワードになりました。それ自体は問題ないように思えますが、問題とすべきは、この横文字(表音文字)を使ったことで、国民もマスコミもそれ以外の要因を考えなくなったことです。つまり、疑問がそこで終わってしまうという弊害です。

 クラスターではなく、「集団感染」という従来の用語を使っていれば避けられた混乱があると感じます。

 ホストクラブで感染したとか、接待を伴う飲食店でクラスターが発生したとか、大々的に報道されますが、ここでおかしなことに気づきます。

 パチンコ店でクラスターが発生したというニュースは聞いたことがない。

 電車や新幹線でクラスターが発生したとは聞いたことがない。

 パチンコ店でソーシャルディスタンスなどとれるわけがありません。でも、パチンコ店の換気はとても強力で、他の施設より優れているので、一見、危なそうな遊戯施設にも関わらずクラスターが報告されていない理由は理解できます。パチンコ店を悪者にしたい人たちは、コロナに関係なく、普段からそのようなコメントをしている人たちです。

 問題となるのは、通勤電車です。

 ”ソーシャルディスタンス”という言葉がほとんど無意味と思えるほど、三密状態になっているのが通勤電車です。

 ”ソーシャルディスタンス”の厳守を主張するのであれば、電車1両に乗客10人程度とすべきでしょう。でも、そんなことはできないのは分かっているし、そんなことを記事に書くと批判されるからどのマスコミも沈黙。書くのは、ホストクラブなどセンセーショナルな記事ばかり。

 結局、”ソーシャルディスタンス”が絶対に確保できない”通勤電車”のことは、決して報道しません。

 ただ、電車の空調も優れものなのはご存じの通り。パチンコ店並みにクラスターが発生しにくいのかも知れません。

「感染経路不明」って誰がどうやって調べた?

 次に疑問に感じるのは、「感染経路不明」という何ともアバウトな表記。これについて詳しく説明しているニュースサイトは皆無でしょう。

 「感染経路不明」。何とも意味が曖昧な用語です。この用語を通常の人は次のように解釈すると思います。

 「感染しないように十分気をつけていたが、陽性反応が出た。どこで感染したのかまったく心当たりがない」、と。

 このデータは、たぶん、保健所による(機械的な)聞き取り調査の結果であろうと推測できます。それ以外のデータ入手方法は思いつかない。

 ここで、おかしなことに気づきます。この感染源について申告した人って、本当のことを言っているのか、という疑問です。

 パチンコ店でのクラスターが報告されていない理由は、感染者がパチンコ店に出入りしていたことを隠しているのではないか。そんな疑問が沸きます。

 保健所に対する感染経路の申告。この時、嘘の申告をすると、どの法律に触れるのでしょうか。このような情報は報道で一度も聞いたことがありません。 

 たとえば、海外から日本に入国する際に書く入国カードに嘘の記載をした場合の罰則は、どの法律が適用されるのでしょうか。

防疫法第36条
第三十六条 次の各号の一に該当する者は、六月以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

三 第十二条の規定による質問に対し、答弁をせず、又は虚偽の答弁をした者

 防疫法第36条第3号の規定が適用されます。

 では、虚偽の申告の有無について、どの政府機関が追跡調査をしているのでしょうか。

 少なくとも、管理人は、このような情報は見たことがありません。

 感染が確認された帰国者を非難する報道は見たことがありますが。

 「感染経路不明」と思考停止の記事を書くのではなく、「感染経路不明」の原因と、追跡調査を行う政府組織の増強、という視点の報道は見たことがありません。

 10分で記事を書いているのでしょうから、そこまでは頭が回らない?

 「いや、15分で記事を書いている」との反論があれば、管理人は謝罪し、記事を訂正します(笑)。

なぜ、感染爆発している欧米より圧倒的に感染者数が少ない日本で医療崩壊という記事を垂れ流すのか

 国民の多くは、医療崩壊、という報道を恐れるとともに、うさんくささも感じ取っているでしょう。

 なぜなら、欧米の感染者数は日本とは桁違いです。それなのに、日本で医療崩壊するということであれば、何かが間違っている、ということだからです。

 報道が間違っているのか。

 医療崩壊についてテレビの報道を信用する人はあまりいないと思います。海外の感染者数は国内の数十倍、数百倍にもかかわらず、いまだに医療崩壊したというニュースは聞きません。

 では、これはフェイクなのかというと、それは違います。

 実際に医療の現場では危機的状況に陥っています。その本質を報道せずに煽り立てるのが日本のマスコミの実態です。

 病院の経営が悪化とか職員の待遇が劣悪、などのニュースは目にしますが、コロナウイルス蔓延でお客さんが大勢いるのに病院の経営が悪化と記事に書かれても意味不明です。空き病床の残りが減ったなどと書かれても、ホテルの部屋稼働率の感覚では、病床占有率が高いほど病院の経営は良くなるはずです。ところが、現実は違う。

 重症患者を扱うベッド数にはそれに見合うマンパワーが必要となります。ところがそのような視点の報道は皆無です。

 これは、医療ポイントの問題で、この数値を変更すれば、経営の問題は解消します。

 病院経営の問題は重要です。劣悪な環境で働く医療関係者がなぜ、給与面まで悪化した環境に甘んじなければいけないのか。それに対する対応を政府に求める。この当然の流れが、メディアの報道からは一切見えてきません。

 メディアの関心は、どこかの病院の院長のセクハラとか収賄とか、重箱の隅のことばかりです。

メディアはどこも義務を果たしていない

 メディア批判をすることほど虚しいことはありません。それは皆が知っているから。

 だから、テレビ離れや新聞離れが起きているのだと、管理人は考えます。

 結局、現在のメディアの人たちは、自分で汗をかく、ということを忘れた人たちだと思います。他人の記事をコピーペして記事を仕上げてきたという悪癖の弊害が現在、降りかかってきているのでしょう。

 SNSのコメントを使って世論を誘導しようとする陳腐なマスコミの手法は、とっくの昔にネットユーザーにより見透かされています。

 出典も示さずにSNSのコメントを使うなど、ニュースサイトとして自殺行為でしょう。まじめに手間をかけて調べて記事を作成している記者に対する冒涜です。

 たとえば、Yahooニュースの記事に対するコメント欄を閲覧すると、管理人と同じような意見の方がとても多いと感じ安心しました。

 多くの国民は、メディアの報道に疑念を抱き、ニュース記事を読むのが嫌になっているのではないでしょうか。

 このメディアの報道姿勢は、実は、簡単に分かります。たとえば、 中国の「国家情報法」の記事をどのメディアが配信していないのか 、という視点です。

「GO TO トラベル」を批判するのなら、関連団体の陳情実態を明らかにするのがマスコミの責任

 芸能人の浮気の現場をスクープする暇があるのなら、もっと国民のためにその労力を使って欲しい分野があります。それが、政治家に対する業界団体のロビー活動です。

 「GO TO トラベル」の延期が遅すぎるとかいう批判は、根拠がまったく示されていません。何を根拠に”遅すぎる”と言っているのでしょうか。

 もし、政府の判断が、一部の業界の陳情により遅れたというのであれば、その実態の片鱗でも示すべきでしょう。

 「GO TO トラベル」の休止で、観光業界で大きな影響があったかのようにメディアは報道していますが、もしそれが本当であれば、「GO TO トラベル」って画期的な施策だったことになります。どのメディアでもそんなことは報じていませんが。

 こんな10分で書ける報道に、国民はうんざりしている。なんら科学的根拠も示さずに、どこかの政党代表者のコメントで記事を構成する手法にはうんざりです。

 記事の閲覧者は、「この記事は何分で書いたものか」という視点が重要と感じます。

回復者の情報がほぼ皆無の謎

 感染者数過去最大、というセンセーショナルな記事タイトルを連日、ネットニュースで見かけます。

 このような記事を配信するサイトは無数にあるのに、不思議なことに、回復者のことを扱っているサイトはほぼ皆無です。

 回復者数を明示しているサイトでも、この詳細については決して触れません。

 なぜだか分かりますか?

 これを調べるには時間と手間がかかるからです。10分で記事を書くことができません(笑)。

 あなたは、回復者の実態について書かれた記事を見たことがありますか?

 たしかに、いくつかの記事では、回復者へのインタビュー記事を掲載しています。しかし、それは、あまりにも点的な情報です。回復者の全体像はまったく分かりません。

 新型コロナウイルスに関するデマ情報の一つに、若者は感染しにくい、というものがあり、特定ソースから得た情報を信じている人たちは、これを根拠に自分は感染しない、あるいは、感染しても無症状、というニセ情報を信じているようです。

 このニセ情報が拡散されている背景には、新型コロナウイルス回復者についての情報がほぼ皆無という実態があるようです。

 新型コロナウイルスの怖いところは、一度発症し、回復したとしても元のような健康体にはなかなか戻らないということ。後遺症がかなりあるらしいこと。それも、個人により異なること。

 その理由は、体内のどこで発症したのかにより、後遺症の程度が全く異なるという実態。

 肺で発症すると、肺機能は回復しない。脳で発症すると、脳の炎症が治まるのを待つしか治療法がない。

 これまでのインフルエンザとはまったく違った病気なのに、誤った情報だけが先走り、トランプ大統領のように、ただのインフルエンザという誤った情報を信じている人たちがたくさんいる。

 これは、回復者の後遺症についての情報が欠落しているから生じている現象でしょう。

 マスコミの報道がピント外れで、本来、報道すべきことをやっていないという実態が、若者の行動に表れています。

マスコミにも専門部隊がいるはずなのだけれど

 大手メディアも含め、マスコミの報道には呆れてしまいます。中学生レベルの思考レベルのような記事を目にします。

 たぶん、大手報道機関の訓練された熟練記者は、このような状況にいたたまれない気持ちなのではないでしょうか。閲覧者数が増えれば良い記事と評価されるようなイカサマな報道に怒りを感じているのではないでしょうか。

 記事タイトルで吊っておきながら、中身はない、という記事を配信する会社は、要チェックです。たぶん、近いうちに大きなヘマをやらかします。

どのニュースサイトを見ても中身が変わらない悲劇

 世はネットの時代。自由な情報の発信が可能です。そのまとめ役が各社が運営するニュースサイト。

 本当にたくさんのサイトがあるのですが、どれもこれも”ひも付き”ばかり。結局、スポンサーのいる記事を優先配信しているだけでしょう。

 つまり、年間閲覧者数最高の記事など、”ひも付き”ならば、見る価値すらありません。

 芸能人関連記事が”ひも付き”であっても、購読者には直接的な被害はありません。しかし、新型コロナウイルスについては別です。これまでと同じ感覚で”ひも付き”記事を流されては困ります。人の生死に関わる問題だからです。

なぜか報告されない通勤電車での感染事例

 三密を国民に強制するという風潮が定着しています。これに違反するとコロナ警察にチクられる。

 でも、なんか変です。

 三密など、絶対に不可能な通勤電車については、誰も問題視しません。

 これに対するマスコミの論調は、終電の繰り上げ、間引き運転など、そもそも論の部分には触れずに、どれだけの効果があるのかも分からない、「一応対策しています」という内容を報じることで、国民を納得させようとしているように感じます。

 結局、マスコミの報道は、いつものように弱い者イジメ。反論されない相手だと徹底的に糾弾するものの、通勤電車のような規模の大きいものに対しては沈黙。何の報道もしません。

 ソーシャルディスタンスで騒ぎ立てるのはお得意ですが、通勤電車での感染データがないため、感染経路が判明しているわずかな事例で記事を書き、すべての根源はこれだ、というスタンスで感染被害者を攻撃します。

 まるで、お笑いの世界です。

 感染経路不明の詳細について、あなたは、マスコミの報道で一度でも目にしたことがありますか。

 この問題に関し、誰も調べていない。感染経路不明とされた個々人に取材し、感染したと思われる経路の把握、追跡を行っているメディアは皆無のようです。だから、ネットで見る情報は、金太郎飴。どの記事も、内容的な全く同じ。

 結局、政治家や政府関係者との関係を深めて情報を入手することで記事を書いてきた記者は、自分で感染者・感染回復者に直接あたって調べるということなど考えもしないことなのでしょう。

誰が考えてもおかしいことは、やっぱりおかしい!

 高速バスの利用によりクラスターが発生した、と騒ぎ立て、感染者の個人的事情まで調べ上げて世間にさらす。まるで犯罪者のような扱いです。

 ところで、「感染経路不明」は本当なのか、という視点では誰も調べない。手間がかかるからです。10分で記事を書いているライターには、そんなのはコストに見合わないから誰も書こうとしません。

 「感染経路不明」の内訳は、パチンコ店、通勤電車とその二次感染がほとんどなのではないでしょうか。

 これについては、本人も分からないし、言いたくもない。追跡調査をしたとしても、結局は感染経路は不明のまま、という結論になると思います。

 まさに、こんな時こそ、週刊誌の出番。芸能人の下ネタばかり追っていて、子供の学校関係者にも仕事の内容を言えない、というかわいそうな記者たちが、やっと社会貢献できるチャンスです!

 女優の不倫現場を押さえたのは自分の父親です、と自慢する子供はいないでしょう。こんなことがバレたらいじめの対象になります。さらに、女優のファンから嫌がらせを受けることになるでしょう。

 週刊誌の下ネタ記事はともかくとして、それを取材している記者たちは、子供に自慢できるような記事を書きたいのだと思います。

 そこで、彼らの取材力に期待したい。でも、下ネタ取材のやり方は通用しません。感染経路不明者の感染経路に対し、統計的に有意な結果を示す必要があるからです。特定の人の事例を元にそれを全体化して結論に結びつけるという週刊誌的手法は御法度です。そんなイカサマでは、子供に自慢できる記事にはなりません。記者の子供も父親を自慢できません。

ネット記事には2種類ある

 管理人は、ネット記事には2種類あると思います。一つは、大手メディアの記者として訓練された記者が書いたもの。もう一つは、何の訓練も受けていない素人が、外国在住、特殊分野の経験を活かし書いている記事。

 どちらの記事が優れているかという比較のレベルではなく、本質的な部分を知る必要があります。

 まず、訓練されたメディアの方の文章は、はっきり言って非の打ちどころがないほどしっかりした文章です。一方、ライターの方の文章は、一見、綺麗な日本語に見えますが、メディアの記者ほどの清廉さはなく、しかも、執筆ルールを無視する記述をします。

最も困難な状況にあるはずの保健所の実態を国民はほぼ誰も知らない

 先日、コロナ関連報道ニュースを見ていたら、保健所がいかに苦労しているかという内容を報じていました。そのインタビューに答えた責任者の発言は、たぶん、現場の実態をまったく把握していないと思われる内容でした。

 「こいつ、厚労省からの出向者だな」と一目で分かるものでした。

 こんな報道には何の意味もないばかりか、報道することで国民の目から保健所の実態を背けさせるというマイナスの報道になっていると感じました。10分で記事を書く人たちの特徴です。ど素人の記者が、誰に取材すれば保健所の実態について正しい情報が得られるのか、という基本的な部分で、判断ミスをしでかしました。

 厚労省から出向している地方の保健所幹部は、とうぜん、親元の意向に即した発言をします。当たり前のことです。

 それを真に受けて取材するのでは、取材の意味がありません。記事の中身は、厚労省の主張の垂れ流しに過ぎないからです。

 そもそも、保健所って、集団食中毒が発生した時しか出番がない組織です。人員体勢も限られています。この脆弱な組織に、感染経路の追求などできるわけがありません。

 そのような実態を考えもせずに、政府の責任論を語る人たちは信頼できません。ネット情報だけで発言する政治家は、調査研究費という費目で多額の税金をもらっているのに、目的に沿った経費には使わず、選挙のための会食に使われているという実態が浮き彫りになります。

 税金は、政治家がネットから正しい情報を選び出し分析するスタッフの経費に使われることもなく、会食の経費に消えている。

なぜ、日本の新型コロナウイルス感染症に関する検査数が少ないのか、マスコミが報道しないので国民は知らない

 まず、新型コロナウイルス感染の検査には幾つかの方法があります。

検査法 実施時間
 リアルタイムPCR 2~4時間
 定性PCR+シークエンス確認 7~9時間
 LAMP法 1時間
 抗原定量 30分
 抗原定性 40分

出典:「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)病原体検査の指針(第1版)
 
 

 続きは後日・・・