AI生成では人物の高画質全身画像を作るのは難しいが、PhotoshopもAIの時代になったのでこれを使って作ってみる

 AIを使って生成したアバターや画像がネット上に満ちあふれています。

 最初はおもしろくて夢中になるのですが、そのうちワンパターンなのに気づきます。生成されるのはほとんどが胸から上の画像ばかり。たまに全身の画像を生成している人もいますが、その場合、顔がよく見えない。顔の部分を拡大すると、かなり荒れた画像になっています。解像度の限界なので仕方ありません。

 しかし、顔が高解像度の状態で身体の部分も高解像度で生成したい。

 色々試してみたのですが、これはとても難しい。そんなサービスを提供しているサイトやアプリはないでしょう。

 ところで、「生成塗りつぶし」という新しい機能がPhotoshopに追加されたことをADOBEから送られてくる広告メールで知りました。

 これは、バージョン25以降から使えるようです。最初は全く期待していなかったのですが、AIが全身画像を生成してくれるらしい。早速試してみました。まずは、Photoshopのアップデートです。

 最近、Photoshopを使う機会が減ったのですが、この機能があるととても便利だと感じました。web上のAI画像生成は、クレジットを気にしたり、混み具合により生成に時間がかかったりしますが、Photoshopの場合は、そんなことを気にかけずに、何度でもプロンプトを書き直して試せるのがうれしい。

 巷のAI生成画像のようなワンパターン構図ではなく、いろいろな構図の画像が作れそうです。

 今回の動画で使っている女の子の画像は、ADOBEのFireflyで生成したものです。Firefly単独では、全身画像を生成するのはとても難しいのですが、Photoshopなら簡単にできるところが凄いと感じました。

 管理人は、Fireflyが生成する人物画像が気に入っています。ネット上で見かけるAI生成の女の子の画像は、どれもこれも同じ顔ばかりです。その点、Fireflyが生成する画像は、実際にそこら辺にいそうな親しみのある人物を生成してくれます。

 動画を作るにしても加工するにしても元画像が高画質である必要があります。高画質の画像を使って作った動画は美しく、見ていて楽しい。

 下の画像で、左端がFireflyで生成したオリジナルサイズです。これを全身バージョンまで作りました。

 更に、楠本高子さんの画像の着物の部分を生成してみました。

 元画像が下の写真です。

 顔を高画質化できるアプリはいくつかありますが、着物の部分の高画質化ができない。管理人が作りたかったものです。首の部分も高画質化しました。

 顔の部分の高解像度化は、Reminiが優れています。しかし、Reminiでは着物の部分の修復ができません。Photoshopのニューラルフィルタを使ってもうまくいきません。

 元画像の左側には高子さんのご主人が写っているのですが、その袖の部分が邪魔になります。これも、範囲を背景込みで広く指定して、AIに自由に修復・生成させるとうまくいくようです。

 最近、AIによる人物生成が規制されるようになり難しくなりました。MicrosoftのDesignerでも「申し訳ありませんが、特定の個人の画像を生成することはできません。私のガイドラインに従って、実在する人物の肖像を作成することは避けています。」と言われ、別の話題にしましょうと、会話を一方的に打ち切られてしまいます。

 最後に、高子さんの全身バージョンをアップします。右手の指が6本ありますが、あとで修正しておきます。無意味に広い床のアングルです。どこまでも高画質。

 ズームアップに耐える解像度

 生成AIで全身画像を生成する場合、これだけの解像度の画像を生成するのは困難です。これができるのはPhotoshopを使っているからではないでしょうか。

 さて、脳天気に記事を読んでいたら、簡単にできると思ってしまいますが、実は、色々計算しています。

 AIによる塗りつぶし生成はマスクしていない範囲が対象です。従って、生成させたい部位をマスクの対象範囲から除外する必要があります。

 背景をAIが勝手に生成する場合、逆に、背景の一部をマスクから除外することでこの不具合を回避できます。

 ちょっとしたテクニックなのですが、動画を見ただけだと勘違いすると思い追記しました。