ChatGPTは「虚構新聞」しか書けない程度の実力なのにNHKのHPを読むと使えるかのような誤解を与える記述に満ちている

 本サイトでは、ChatGPTの性能についてたびたび検証してきました。その結果言えるのは、ChatGPTは「虚構新聞」のライター程度の実力しかないことです。

 ChatGPTの生成する文章はほぼデタラメ。最初からお話にならないレベルです。データベースが古いからというChatGPTの生成する言い訳もデタラメです。ChatGPTが生成した文章の真偽を確認する方法がないのです。いや、あります。自分で調べること。でも、それなら、ChatGPTを使うメリットがありません。

 NHK、2023年2月6日配信のHPの「AI対話ソフト「ChatGPT」拡大 “誤り気付きにくい”指摘も」という記事を読んで驚きました。なに、これ?  書かれていることはデタラメじゃん!

 「あまりに人間らしい回答であるため、誤りに気付きにくいといった課題を指摘する声もあがっています。」と書かれていますが、全く見当違いの記述です。ChatGPTが生成する内容はデタラメです。

 NHKのこの記事を書いた人は、ChatGPTを10分くらい使って、その感想を書いたのでしょうか。10時間以上使ってみたら、こんな記事にはならないはずです。

 それとも、別の思惑があるのでしょうか。ChatGPTを肯定的に宣伝する義務が執筆者に課せられているのでしょうか。それとも、ChatGPTの公開元であるOpenAIからリベートを受け取っているのでしょうか。

 真相は不明ですが、ChatGPTの生成内容はデタラメです。ChatGPTは日本語が上手なフェイク情報生成機です。ところが、NHKの記事を読むとそのことが書かれていません。まるで、利用者が工夫すればよいような印象を受けます。でも、これはフェイク記事です。

 NHKのライターがChatGPTを習得せずに記事を書いたと言うことは、次の文章から分かります。

 「ただ、現時点では2021年までのデータしか学習していないため、例えば去年2月に起きたロシアによるウクライナへの軍事侵攻について質問しても、2014年のロシアによるクリミア併合について答えてしまうといった欠点もあります。」

 かわいそうに、NHKのライターは、2021年以前の出来事ならばChatGPTが正しく答えると考えたようです。あるいは、意図的に読者を誤解させる記述にしたのか。つまり、このライターはChatGPTをまともに使っていないのです。ChatGPT使用経験が数時間の初心者でしょうか。

 ChatGPTは2021年以前についても変わらずに偽情報を生成し続けます。ChatGPTが2021年のデータベースを使っているので最新のことは分かりません、という生成結果はフェイクです。騙されてはいけません。

 ChatGPTは、恐ろしいほどの嘘つきです。間違った生成結果を指摘すると、別のものを生成します。当然、それも嘘の情報です。その点を指摘するとさらに偽情報を生成します。いくらでも偽情報を生成できるぞ! という意気込みを感じます。何度やっても偽情報を生成し続け、言い訳まで用意しています。

 NHKがこんな偽記事・偽情報を発信するのは問題です。現時点のChatGPTの性能はとても低く出典を一切明示できないことを最初に記載すべきです。出典を明示できない情報にどれほどの価値があるのかと切り込むのが、本来のNHKライターの仕事だと感じました。太鼓持ちのようなデタラメの記事にはうんざりです。まるで、そこら辺の(真偽に関わらず)日銭を稼ぐライターレベルの記述です。もしかして、NHKの記事も外部ライターの記事なのでは?

 本サイトでこの記事を書いた理由は、NHKがChatGPTを過大評価する内容を何度もテレビで放映しているからです。番組づくりでも同じ姿勢です。「ChatGPTが使い物になる」という前提で放映しています。管理人は、「ChatGPTは使い物にならない」ことをこれまでの検証から実感しています。出典も示せないデタラメ生成機を何に使うの?  これが管理人の率直な感想です。情報に信頼性がないのにそれを使える分野って存在するのでしょうか。

 フェイク情報生成機にどのような使い道があるのか疑問に感じます。

 NHKでは、もう報道路線が決まったので、いまさら変更できない、と言うことなのでしょうか。ChatGPTがそれほど使えると主張したいのなら、NHKのニュースを生成してみては?  そんなことをしたら、たぶん、会長の首が飛ぶけれど。