地震、怖! 揺れる前にリアルタイム震度を見ていると余計に怖い!

地震は怖いけど地震が来るのが分かるともっと怖い

 2022年3月16日23時34分ごろ地震がありました。管理人は、パソコンを開いていたので、早速、『Yahooのリアルタイム震度』の画面を開きました。

 すぐに、震源が福島県沖であることを知りました。

 その後が恐怖の始まりでした。福島県の震度の測定値が赤から紫に変わっていきます。そして、その範囲がどんどん広がっていく。さらに、紫に表示されていた福島県の観測点がどんどん消えていく!

 何が起きているんだ! 観測点を破壊するほどの地震が発生しているのか!?

 やがて、家が揺れ出しました。かなり大きな地震です。スマホの緊急地震警報が鳴り出しました。

 遅ーんだよ!

 管理人の目はパソコンのモニター画面に釘付け。今の揺れがいつまで続くかは、地震波のモニターで分かります。

 管理人が気になったのは、震源地に近い福島・岩手の震度。

 大きな被害がなければよいがとテレビをつけました。後は、皆さん、ご承知の通りです。

2022年3月16日 モニターイメージとして作成

 Yahooの『リアルタイム震度』はすごい!

 今回、Yahooの『リアルタイム震度』の凄さを実感しました。最初に揺れを感じ、『リアルタイム震度』を開くと、次に来る地震の規模を知ることができます。今回は時間をおかずに立て続けに発生した二つの地震。一つ目の地震で『リアルタイム震度』をモニターしていたため、次の地震が迫っていることを観測できました。知らないのも不安だけど、大きな地震が迫ってくるのを見るのも本当に怖いです。

 このように、次に大きな地震が来るのか来ないのかを事前に知ることができるのです。

 そして、もし、この『リアルタイム震度』が紫色に変わったり、表示されないほどの地震(つまり、計測機器が壊れるほどの地震)だったなら、最大限の命を守る行動に移す必要があります。

 管理人は、ストーブを消し、地震波の到来を待ちました。地震波が自宅に到達するまで数十秒のタイムラグがありました。心の準備をするには十分な時間です。さらに、震源近くの震度も大体分かるので、今揺れている地震の最大値も揺れる時間も推定できます。

 Yahooの『リアルタイム震度』は本当にすごい、と感じました。

 3月17日3:52分現在、地震は収まったようです。ひとまず安心です。

スマホの緊急地震速報が遅すぎて使えない

 今回の地震では、スマホの緊急地震速報が鳴ったのは、二回目の地震が発生してからでした。管理人は、その時点より前からYahooの『リアルタイム震度』を見ていたので、「緊急地震速報はなんて警報が遅いんだろう」と感じました。

 『リアルタイム震度』モニター画面で、地震波が近づいてくるのを間近に見ていたから、その恐怖は計り知れない!

『ゆれズバ』はこの地震を予測できたのか?

 これだけ大きな地震は滅多に発生するものではありません。もし、この地震発生を事前に予知できていたとしたら、その予知技術は相当なものだと考えられます。

 管理人が気になるのは、『ゆれズバ』が予知できたのかということです。管理人は、『ゆれズバ』をインストールしているものの課金していないので、今回の地震の予知結果を見ることができるのは一ヶ月後になります。『ゆれズバ』では一ヶ月前の予知結果を無料配信しているからです。(なお、課金していないのは課金の方法が分からないからです。管理人はスマホは持っていますが、データ通信専用で通話はできません。)

 どうなのでしょう? 結果が気になります。もし、予知に成功していたら、『ゆれズバ』に課金登録しようと思います。

 唐突に「ゆれズバ」が出てきましたが、詳しくは過去記事『地震予報はできるらしい|最新情報』をご覧ください。理論面を詳しく紹介しています。地震学会が地震予測をあきらめてしまった現在、地震予測を行える日本で唯一の信頼できるツールが「ゆれズバ」です。

 「ゆれズバ」は独自の観測装置を使っているため、観測点は限られていることから、全国規模で詳細な地震予報を出せずにいます。

 政府は、地震予算のすべてを「ゆれズバ」観測網の整備に振り向ければ、地震予知の精度は飛躍的に向上します。現在でも的中率は8割。これに対し、莫大な予算を使っている人たちは、地震予知は不可能、とほぼ役立たないだろう研究を行っています。

 なぜ、地震予算の一部でも地震予知に振り向けないのか不思議です。まるで、「羮(あつもの)に懲(こ)りて膾(なます)を吹く」状態です。バランス感覚の悪い人たちが予算確保に力のある地震学会の重鎮にいるようです。

「ゆれズバ」は地震予測に成功していたらしい

 Twitterに「ブレイン地震予報」のアカウントがあります。

 それによると、「中規模地震(5≦マグニチュード<7)に関して、3月6日より東北地方南部(同沖)での発生を予報し、3月16日23時34分頃に福島県沖でMw6.5(最大震度6強)が発生し、予報検証されました。(2022年3月17日10:01A.M.)」と情報を発信しています。

 これって凄くないですか。

 でも、「3月6日より・・」の予報についてはTwitter上では確認できないので、予報が本当だったのかは確認できません。「ブレイン地震予報」は、もう少し、情報を前向きに発信した方がよいと思います。課金したユーザーだけが知ることができるというのでは、人命に関わることだけに社会的存在意義が問われます。

 管理人は「ブレイン地震予報」を応援している人間なので、あえて苦言を書きました。

 やはり気になる「ゆれズバ」の予報

 めんどくさいので書かなかったのですが、「ゆれズバ」は今回の地震をどう予報したのか。その結果をまとめます。これってかなりの力仕事なので本当はやりたくなかったのですが、・・・。

 2022年2月20日、2月27日、3月2日の地震予報は以下のようになっています。

 3月2日の時点で、東北、北海道、沖縄に地震注意報が出ていますが、大地震警報にはなっていません。

「ゆれズバ」画面をキャプチャ

 もう少しさかのぼって2020年7月22日からの地震予報結果を俯瞰してみましょう。

 実は、東北地方に対する大地震警報は過去に何度か出されています。下の画像を見ればお分かりの通り、2021年2月21日、3月3日、3月14日、3月17日、3月26日(臨時予報)、3月28日、3月31日に継続して出されていた「大地震警報」は、4月4日に解除され「地震注意報」となります。

 その後、5月19日から5月26日まで「大地震警報」が北海道に出されます。そして、10月15日に臨時予報が出され、東北地方に「大地震警報」が再び出されます。実際の警報の動きをご覧ください。

「ゆれズバ」キャプチャ画像。管理人のストックより作成したもので、すべての予報を網羅しているわけではない。

 この「ゆれズバ」の予報は、的確に地震の発生予測をしていると評価できそうです。単発の地震の結果を見て、「ゆれズバ」の予報が当たったとか外れたとか評価するのではなく、全体的な傾向を知るのが重要という気がします。

 特に、2021年は、3月26日と10月15日の二度にわたり臨時予報が出されました。そして、2022年3月14日に大地震が発生します。2021年10月15日の臨時予報からちょうど150日目に大地震が発生したことになります。

 南海トラフ地震については、マグニチュード8~9クラスの地震の30年以内の発生確率が70~80%(2020年1月24日時点)と言われても意味が分かりません。確率の考え方を説明してもらわないとそのとらえ方は人それぞれ。もし、今後30年間に南海トラフ地震が発生しなかったら、31年目は100%の確率で発生するのか? 

GEONET リアルタイムGPS全電子数マップとの組み合わせは有効かも

 「ゆれズバ」は地電流の異常から地震発生を予測しています。このため、地震発生予想地域は比較的限定することが可能です。

 最近注目を集めている地震予測手法にTEC値(Total Electron Content)を用いたものがあります。TECデータは『GEONET GPS全電子数マップ』として、ネット上に公開されています。GPSの精度向上のため、電離層の全電子数が計測されており、そのデータを用いて地震を予測しようとするものです。ただ、TEC値は電離層のデータのため、局所予測は全くできません。しかし、TEC値が正の異常が観測される場合は、高い確率で日本のどこかで大規模地震が発生する確率が高まります。

 「GEONET リアルタイムGPS全電子数マップ(β版)」(アーカイブ)を見ると、地震二日前の2022年3月14日のデータを自分の目で確認できます。TEC値の異常を示す真っ赤な図が表示されています。しかし、これでは地震がどこで発生するのかはまるで分かりません。

 TECを用いた地震予測はまだまだ発展途上のようです。GPSのために計測しているTECのデータが地震予知に使えるのであれば、これほど安上がりな地震予測は他にありません。どのデータ異常(パラメータ)を地震発生のシグナルとして捉えるのかが今後の課題でしょう。あらゆる予測はパラメータをどのように評価するかがポイントとなります。まさに、学際的アプローチが必要な分野です。観測機器を設置することで不労利益を得ている学者の皆さん。犯罪ニュースに登場しないことを祈ります。

出典

1) 「2011年東北地方太平洋沖地震に先行した電離圏全電子数の正の異常について」、北海道大学理学研究院自然史科学部門地球惑星ダイナミクス分野、日置 幸介