中国で陰陽師が人気らしいけど、栄養士と間違える人続出か?

 「togetter」というサイトのTwitterランキングを見ていたら、『なろう系小説のヨーロッパ風異世界を「ナーロッパ」って呼ぶらしいけど、中国では夢枕獏の「陰陽師」が人気過ぎて、「晴明」「博雅」というキャラクターしかほとんど共通点のない異世界平安時代が誕生してるらしい。』という記事がランキング上位に表示されていました。

 この記事をつぶやいたのは、「このこなたま(CV:渡辺久美子)」さん。

 内容は見て頂くとして、管理人が興味を持ったのは、中国の陰陽師関連の別の記事でした。

 togetterでは、『「妹が栄養士なんです」と言うと中国人の知り合いがだいたい固まるのでなんでかと思ったら「あの職業」と間違われていた』(2021/2/8)と紹介されていた記事です。

 つぶやいたのは「つけもの @tsuke_m」さん。この元記事は次のようになっていました。

 「妹が栄養士(ying2yang3shi1(師))なんです、と言うと、中国人知り合いがだいたい固まり、「今の時代にそんな職業が……?」と言われるのでなんだなんだと思っていたら「陰陽師(yin1yang2shi1)」だと思われていたという事件が何回かあった(3回目くらいで気づいた)

 中国語が分からない管理人には、なんで陰陽師と栄養士と関係あるの?という素朴な疑問が沸きました。

 そこで、Google翻訳を使って発音を確認してみます。

 陰陽師の発音

 栄養士の発音

 スピーカーアイコンをクリックして、二つの発音の違いを確認しましたが、管理人には同じに聞こえます。

 前々回の記事『「シリーズ横溝正史短編集金田一耕助踊る」音だけ聞いて爆笑!』では、「お食事券」と「汚職事件」の違いで爆笑したお話を書きましたが、日本人にとって中国語の「陰陽師」と「栄養士」の発音がこれほど同じに聞こえるとは夢にも思わなかったので驚きました。

 中国語には四声があり、日本人には同じに聞こえる音でも、中国人は聞き分けることができるようです。

 管理人には、中国語の発音のハードルが高すぎて、覚えようという気力が湧きません。

 ここで疑問が沸きます。

 日本で、九州・沖縄の人の発音と青森など北東北の人の発音・イントネーションはまったく違います。日本人はイントネーションが違っても言葉を理解できます。

 一方、広大な国土を持つ中国で、四声の違いで単語を区別するということはほぼ不可能だと感じます。

 たぶん、質問サイトにこの疑問を質問すると、「中国では国民は義務教育で発音を習っているので、このような懸念はありません。」という共産党員の模範解答のような回答が寄せられるのは目に見えています。

 安倍晴明が中国で人気なのは、ゲームが関係しているのでしょう。


 Ⓒ なんでも保管庫、晴明神社で撮影

 ここで以前書いた記事『土御門藤子のお墓が危ういらしい』を思い出しました。

 京都新聞に「安倍晴明の子孫の墓ピンチ 京都、連絡取れず寺が供養」(2017年02月11日付け)で紹介された記事を元に、安倍晴明の家系図を現代まで作成した記事です。ここで、皇女和宮と土御門藤子との関係を詳細に示しています。

 土御門藤子は安倍晴明の末裔です。そして、幕末、大奥の和宮の使者として徳川家存続のために奔走した人です。

 安倍晴明(延喜21年1月11日〈921年2月21日〉- 寛弘2年9月26日〈1005年10月31日〉)。今から1000年以上前に亡くなった人ですが、その家系を現代まで辿れるところがすごいと思います。実際には、清明の血筋は途絶えています。これも家系図を見るとよく分かります。

 一方で、中国の皇帝・英雄などの末裔という話は聞いたことがありません。秦の始皇帝には、子供が千人いたそうですが、その多くは殺されてしまったのでしょう。次の皇帝も子作りに励みますが、王朝が変わると皆殺し。

 現在はというと、過去の偉人の子孫を名乗るのは命取り。それより、共産党幹部との血縁関係の方が役立ちます。

 これは中国や日本に限らず、どこの国でも見られること。イギリスの貴族のように、その存在意義が問われるような制度を後生大事に保持しています。

 制度を壊すのは簡単です。しかし、一度壊してしまうと修復は不可能。これを壊してしまった国がやっかみ半分でうらやましく思うのがこのような過去に壊した制度なのでしょう。

 管理人はというと、はっきり言ってどうでもいい。そのような肩書きが必要となる世界に身を置いていないのが理由でしょう。

 追記: 上のアイキャッチ画像は晴明神社で撮影した巫女さんです。たぶん、高校生のバイトの子だと思います。